顎関節症による頭痛の原因や治し方とは?予防法も解説
公開日:2024/07/27
- カテゴリー:
- 顎の痛み・顎関節症
「顎関節症と診断されて頭痛にも悩まされている」
「顎関節症の症状と合わせて頭痛も起きるのがしんどい」
このように顎関節症の方のなかには、頭痛が副症状として現れる方もいらっしゃいます。
顎関節症による頭痛で悩まされている方は、顎関節症の症状はもちろん、頭痛も治したいとお考えの方が多いでしょう。
この記事では、顎関節症が原因で頭痛が起こるメカニズムに加え、顎関節症が原因の頭痛を改善する方法についても紹介しています。
この記事を読むことで、顎関節症に関する知識が深まり、それにともなって生じる頭痛への対処法を学べるでしょう。
顎関節症とともに頭痛にも悩まされているという方は、この記事を参考にしてみてください。
1.顎関節症が原因で頭痛が起きるメカニズム
顎関節症が頭痛を引き起こすメカニズムは、主に筋肉の緊張と神経の刺激に関連しています。
顎関節症は顎の動きに影響を与え、周辺の筋肉を過度に緊張させることがあります。
この緊張が頭の筋肉にも波及し、緊張型頭痛を引き起こすことがあるのです。
また、顎関節周辺には感覚神経が多く分布しており、関節の炎症や変形が神経を刺激することもあります。
これによって疼痛が生じ、頭痛が発生することもあるのです。
さらに、顎関節症は首や肩の筋肉にも影響を与え、全体的なバランスを崩すことがあります。
この結果、首や肩の痛みとともに頭痛が起こることもあるため、放置せず医療機関で適切な治療を受けるのが重要です。
2.顎関節症による頭痛の特徴
顎関節症による頭痛の特徴は以下のようになります。
ただし、個人差がありすべての人が同じ症状を経験するわけではありません。
そのため、ご自身が顎関節症により頭痛が発生しているかどうかは、参考までにご確認ください。
2-1.側頭部の痛み
顎関節症の頭痛は、側頭部(こめかみ周辺)に痛みを感じることが一般的です。
これは、顎関節が側頭部の筋肉と関連しているためです。
2-2.頭痛の種類
顎関節症による頭痛は、しばしば緊張型頭痛や筋筋膜性痛(筋肉や筋膜の痛み)として現れます。
また、まれに片頭痛を引き起こすこともあります。
2-3.顎の動きと関連
顎関節症の頭痛は、顎の動き(開閉、左右への移動)に関連して発生することが多いです。
顎を動かすと痛みが増す場合もあります。
2-4.耳周辺の痛み
顎関節は耳の近くに位置しているため、顎関節症の頭痛は耳周辺にも痛みを引き起こすことがあります。
3.顎関節症による頭痛の治し方
顎関節症が原因の頭痛を治す方法にはいくつかのアプローチがあります。
以下に主な治療法を挙げます。
ただ、個々の状況によって治療法が異なるため、専門家に相談して適切な治療を受けることが重要です。
3-1.痛み止めを服用する
頭痛の痛みを緩和するために、医師が処方する痛み止めや市販の解熱鎮痛薬を服用できます。
ただ、一時的には頭痛の症状を緩和できるものの、痛み止めを服用するだけでは根本的な改善にはならないため、顎関節症の治療を受けることも大切です。
3-2.生活習慣を改善する
知らないだけで顎関節症を悪化させるような生活習慣になっている可能性はあります。
顎関節症が悪化すると、その分頭痛が起きるリスクも高まるのです。
片方の頬だけでものを噛む癖や、歯ぎしり・食いしばりを改善するなど、生活習慣を改善することも顎関節症による頭痛を改善することにつながります。
他にも顎関節症を発症しているときにやってはいけないことについて、「あなたは大丈夫?顎関節症の人がやってはいけないこと」で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
3-3.顎関節の動かし方を改善する
顎関節の悪い動かし方が原因となり、頭痛が発生・悪化することにつながります。
そのため、顎関節の動かし方を正しい動かし方に改善することは、おのずと顎関節症による頭痛を改善することにもつながります。
正しい動かし方に改善するためには、自己流ではなく口腔外科で専門医に指導してもらうことがおすすめです。
3-4.顎関節症治療に強みのある口腔外科を受診する
顎関節症治療はどの口腔外科でも、適切な治療を受けられるわけではありません。
顎関節症の診療は、口腔外科の専門です。
ただ、他にも口腔がんや親知らずの抜歯など、口腔外科は他にも診療内容が幅広くあるため、顎関節症治療が得意でないクリニックも存在するのです。
口腔外科を選ぶ際には、顎関節症治療に強みのあるクリニックを選びましょう。
ホームページに顎関節症に関する治療実績が載っていたり、顎関節症に力を入れている情報が多く載っているようなクリニックを候補としてみてもいいかもしれません。
当院では、顎関節症治療に力を入れており、医師の方に向けてセミナーをおこなったりもしています。
顎関節症に関する治療法や治療実績などは「顎関節症(がくかんせつしょう)ページ」でご紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
4.顎関節症による頭痛の予防法
これらの予防法を実践することで、顎関節症による頭痛の発生リスクを低減できます。
ただし、症状が続く場合や改善しない場合は、専門家に相談して適切な治療を受けることが重要です。
4-1.正しい姿勢
頭や首の筋肉に余計な負担をかけないために、正しい姿勢を維持することが重要です。
デスクワークやスマートフォンの使用時も、首を前に突き出さないように注意しましょう。
4-2.ストレス管理
ストレスが顎関節症や頭痛の引き金になることがあります。
顎関節症を予防するには、適度にストレスを管理することが重要です。
リラクセーション法、瞑想、適度な運動などでストレスを軽減しましょう。
4-3.顎関節の負担軽減
顎関節に負担をかける行為(硬いものを噛む、長時間開口、歯ぎしりなど)を避けることが大切です。
特に睡眠中の無意識下では、知らず知らずのうちに歯ぎしりや食いしばりといった、顎関節に負担がかかる行為をおこなってしまいがちです。
ナイトガードを作製してもらう・医師に相談するといった行動も検討しましょう。
4-4.歯のケア
歯の噛み合わせの問題が顎関節症を引き起こすことがあるため、定期的な歯科検診を受け噛み合わせに問題がないか確認することも重要です。
加えて場合によっては歯並びとともに噛み合わせを治す必要もあるため、医師の診断に応じて矯正治療をおこないましょう。
4-5.顎関節ストレッチ
顎関節の柔軟性を高めるために、適度なストレッチやマッサージも有効です。
ただし、無理なストレッチは逆効果になることがあるため、適切な方法は医師に相談しましょう。
4-6.睡眠環境の改善
適切な枕の高さや硬さを選ぶことで、頭や首の筋肉の緊張を緩和し、顎関節症による頭痛を予防できます。
5.まとめ
顎関節症が原因となり起こる頭痛は、顎関節症の症状を改善することで治っていく傾向にあります。
顎関節症にともなう頭痛を治したい・改善したい場合は、顎関節症治療を強みとする口腔外科を受診し、適切な治療を受けることが肝心です。
どのクリニックでも適切な治療が受けられるとは限らないので、クリニックを選ぶ際には十分に情報収集されることをおすすめします。
久喜市にあるいしはた歯科クリニックでは、その場しのぎの対症療法ではなく、原因から治す顎関節症治療をおこなっています。
当院へは、久喜市だけでなく埼玉県内全域・東京都・神奈川県・仙台や山形市からなど、遠方からも多数の患者様が来院されております。
顎関節症の症状でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
さらに詳細については、当院ホームページ内の「顎関節症(がくかんせつしょう)」で解説しているので参考にしてみてください。
サイト内には顎関節の専門家である、いしはた院長に質問ができる質問コーナーも設置しています。
顎関節症でお悩みの場合は、ぜひ、いしはた歯科へご相談ください。
KAZUKI.ISHIHATA