歯の硬さはどのくらい?個人差はあるのか?
公開日:2016/03/13
- カテゴリー:
- 詰め物・被せ物
歯の硬さがどれくらいなのか気になりますよね。
この記事では、他の金属や鉱物と比較したとき、歯がどのくらいの硬さなのかを紹介していきます。
歯の硬さはどのくらい?
天然の歯は、金属や鉄よりもずっと硬いと言われています。
物の硬さを10段階で示した「モース硬度」という単位があり、歯のモース硬度を見てみると、水晶や石英と同じ硬さになるんですね。
- モース硬度1:チョーク、滑石
- モース硬度2:岩塩、純金、石膏
- モース硬度3:珊瑚(サンゴ)
- モース硬度4:鉄、真珠、パール
- モース硬度5:骨、ガラス
- モース硬度6:オパール
- モース硬度7:人間の歯(エナメル質)、水晶、石英
- モース硬度8:エメラルド
- モース硬度9:ルビー、サファイヤ
- モース硬度10:ダイヤモンド
硬度の数字が高くなるほど硬く、低くなるほど柔らかいことを示しています。
モース硬度が8以上は、宝石類しかないため、歯は非常に硬い物質であることが分かりますね。
ちなみに、人間の歯は、表面にあるエナメル質の下に「象牙質(ぞうげしつ)」「歯髄(しずい)」「セメント質」などが存在しています。
象牙質はモース硬度6、セメント質はモース硬度5程度と、歯全体が硬い組織で構成されています。
(歯髄は、歯の神経が集まる場所なので、モース硬度では示されていません。)
歯は人間の身体内でも一番硬い組織であるため、非常に傷つきにくいです。
歯の硬さと虫歯の関係性
硬い丈夫な歯でも、弱点があります。
それは、歯石(プラーク)の中にいる虫歯菌(ミュータンス菌など)が出す「酸」です。
酸には、歯の表面にあるエナメル質を溶かす性質があります。
「ご飯を食べた後に歯磨きをしない」「長時間ダラダラ食べ続けている」「砂糖の摂取量や摂取回数が多い」などの習慣があると、口内が酸に晒される機会が多くなり、エナメル質が溶け出してしまいますね。
溶けた歯は、唾液の働きで徐々に溶ける前の状態に戻ります。(再石灰化(さいせっかいか)と言います。)
食事をするたびに再石灰化を繰り返し、虫歯を防いでいますが、酸によってエナメル質や象牙質が傷つくと、再石灰化も進みません。
虫歯となってしまいます。
歯を守るためには、正しいケアで酸の原因となるプレークを除去することが必要です。
歯のケアについては、「理想的な歯磨きの3つの方法」をご覧ください。
まとめ
人間の歯は、モース硬度7と非常に硬い物質です。
体の中で最も硬い組織ですが、歯石の中にいる虫歯菌が出す酸には弱いです。
酸で溶けすぎたエナメル質や象牙質は、再石灰化が進まず、虫歯になりやすくなります。
歯を守りたければ、酸の原因となる歯石をブラッシングにより取り除き、酸に晒される時間を減らす努力をしましょう。
歯のことでご相談がある方は是非いしはた歯科クリニックまでご連絡下さい。
久喜の歯科・歯医者
いしはた歯科クリニック院長
石幡一樹
KAZUKI.ISHIHATA