銀歯ってどれくらい持つのか?
公開日:2018/05/19
- カテゴリー:
- 詰め物・被せ物
こんにちは!
いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。
今日の久喜は午前中は蒸していましたが、診療が終って今はさわやかな風が吹いています。
これくらいが一番過ごしやすいですね。
よく患者さんにこのように言われることがあります。
銀歯のところは治したのでもう大丈夫です。
このように言われると???と思ってしまいます。
どうしてですか?と伺うとその方は銀歯や金歯、プラスチック、セラミックなど治療した歯はもう虫歯にならないと誤解していたようです。
口の中にある歯はおおむね一日三回食事に使用されます。
そのたびに60キロ~100キロの力がかかり、毎日休むことなく使用されます。
人によっては良くないですが、常に歯と歯を当てている方、歯ぎしりやくいしばりをされる方もいらっしゃいます。
銀歯に代表される修復物は厳密に仕組みは違うのですが、歯と接着剤でつけらています。
しかし、口の中のような過酷な。環境の中では、銀歯は一般的には5年~7年が耐久年数と言えます。
とある大学の後ろ向き研究よりこのような統計が結果として出ています。
ここで誤解がないように書きますが、銀歯でも20年以上持つ方ももちろんおります。
ところが金歯になると20年以上問題なしであることが当たり前です。
私は歯科医になってから金歯の中が虫歯になっている方は見たことがありません。
もちろん金歯を入れていても歯の根元が虫歯になることはあります。
ちなみに父は金歯を入れて40年問題なしです。
新規の患者さんで銀歯が外れていらっしゃる方は8割がた、外れた部位を診査すると虫歯になっています。
これは銀歯の耐久年数であり、仕方のないことなのですが、二次カリエスといって歯科医の再治療で一番多いものです。
接着剤のあった部分が疲労し、その隙間から虫歯菌が感染するというものです。
保険のプラスチックにも同じことが言えます。
詰めたばかりの時は綺麗だったのがプラスチックは色素や水分を吸収してしまうので5年~10年で黄ばんできます。
またプラスチックと歯で接着している部位の隙間から二次カリエスになります。
仮に虫歯になっていなくても、大抵の方は黄ばみが気になってやり直しを希望されます。
セラミックは表面がつるつるしており、汚れも付きにくいので二次カリエスになりにくいです。
結論として物には耐久年数があり、耐久年数の差や詰め物が外れた時に詰め物や被せ物をしている中が虫歯になりやすい、なりにくいの差が保険治療と自費診療の差だとお考えください。
被せ物が白いからのみの理由で高いのではないのです。
再治療のリスクが低いなるので費用が掛かるのです。
これは金属の物性の差、プラスチックとセラミックの材質の差であり、先生の腕のせいではありません。
もちろん保険診療でも十分に見かけ上の機能の回復は可能ですが、より長持ちする治療、歯を削らない治療、出来るだけ再治療をしたくない方はやはり自費診療をすべきだと思います。
特に神経を取ることにならないように奥歯に金歯の詰め物をすることは非常におすすめできます。
また奥歯だから保険で前歯なら見えるからという理由でセラミックを選択される方が多いですが奥歯は咀嚼という観点から言うと前歯よりもはるかに大切です。
奥歯にお金をかけたほうが良いのではと思うことがままあります。
久喜の歯科・歯医者
いしはた歯科クリニック
院長 石幡一樹
KAZUKI.ISHIHATA