健康に長生きするために「噛める」ことを重要視
自費と保険とではこれだけ違う
日本は長寿国として知られているが、健康寿命と平均寿命との間に10年くらいの差が
あり、寝たきりや要介護認知症の人が多いことも事実。
それは歯が悪い人が多いことにも深く関係している。
そこで、健康で長生きをしてもらいたいという願いから「噛める」ことに着目し、
重要視しているのが、入れ歯(義歯)、顎関節のスペシャリストである、
いしはた歯科クリニック・久喜総合歯科の石幡一樹院長。
父親は東京医科歯科大学病院の臨床教授を務めた、まさに歯科医のサラブレッドだ。
義歯には、自費と保険がある。
自費の義歯は金属を使えるため薄くでき違和感もなく、強度にも優れている。
保険の場合はプラスチック製で、厚みが2~3ミリほどになり、嘔吐感を感じたり、
滑舌が悪くなったりなどの理由で、義歯を敬遠する患者も少なくない。
石幡院長が最も得意としている治療法は、東京医科歯科大学で学んだ、コーヌス義歯。
茶筒のふたが外れにくいという利点の仕組みを利用した治療法。
残っている歯に内冠を被せ(茶筒でいう本体)、
義歯の外冠(茶筒でいうふた)とを装着時に一体化する。
これによって、義歯と自分の歯が一体化し、義歯を支えることができる。
調整が精密であり、技術的にも難しく、コーヌス義歯を実施している歯科医は数少ない。
それだけ高度な技術ともいえる。
食欲は最後まで残る欲であり、健康にも直結する。
できることであれば、金属床義歯かインプラントを選んだほうが好ましいだろう。
「プラスチックの歯では自分の残った歯に負担をかけ、次第に失ってしまう可能性がある。
患者さんには、健康長寿であっていただきたいのです。
そのためには、患者さんが食事をする際に歯のことを気にせず奥歯でしっかり噛めるようにしたいという強い想いを持っていますので、しっかりと治療をしていきたいのです」と、
石幡院長は力を込めた。
KAZUKI.ISHIHATA